ドローイングを習う

12:29

最近ボルダーでドローイングのレッスンを受けている。
ドローイングはさんざ昔習ったけど、最近あんまり鍛錬してないのでブラッシュアップしたいと思った。そして教える先生によって理論が違う。理論が違っても後には点と点が繋がっていくものだけど。

セツに通ってた頃は、3分間ぐらいの短い時間にささっと描くクロッキーというものをとにかく数をこなしたものだ。基本紙の中に人の全身を収めるためにサイジングはしていたが、時間も限られているので、容量よくさっさとモデルの体のラインを見つけて無駄な線なくこなしていくもの。最初はガタガタだったが数をこなしていくうちに無駄な線が少なくなる。今思うと体で鍛えたお絵かきという気がする。おかげでお絵描きは早くなった。

今やっているのは、同じモデルを同じポーズで1日3時間みっちり描くこと。そしてそれだけでは終わらない。この1枚の絵を4回サイクル(週1)で続けていく。チャコールを使い、1枚の肖像画として見栄えがするほどまで完成させる。これに3ヶ月かける。セツで習っていたのはファッション画的なものだが、このレッスンはクラシック技法。時間があれば油絵まで着手する人もいる。
受講生達の仕上がった絵は額に入れて飾りたくなるほど完成度が高い。
レッスンを受けている人たちはちょっと絵の学校に通ったことがある人や、グラフィックデザイナー、絵のプロとして活動している人、全くの初心者などもいて様々。基本的にオールレベル。

先生の名前はラズ・セリというイスラエル人の男性。
気さくで年も近く、説明も的確で気持ちがいい。アーティストだけどメカニカルな頭脳を持ち合わせている感じがする。もちろん彼の絵にも遊びはある。
午前中はまずは基本から。動かないものを見てチャコールドローイング
男前でスリムなグレイハウンドをいつも連れてきていて、この子がまたやさしい。
スタジオに来てる一人一人に鼻先近づけて挨拶しに来てくれるし、しばらくスタジオで作業してるときもしんどそうな顔してたらおもむろに近寄って来て「大丈夫か?」と。そして作業も大詰めで針詰まった雰囲気になるとスタジオの真ん中にズカズカやって来て「ぁあーーーもぅ!飽きちゃった。遊んでクレー!ワオー!」と一声あげて雰囲気が一気に和む。絶対この子、人の気持ちがわかる。とても敏感。


今まであまり頭を使って絵を描くことのなかった私だが、この小さなローマペーパーにスパッとモデルの姿を映しこんでいく工程がなんとも苦しくそして楽しくもある。
そして映し出されたはずの線画がなぜかいびつでモデルに似ても似つかない。。そんな時一歩離れて絵を観察すると線と線のスペースのつじつまの合わないこと。よく見たら体の部位のバランスが知らない間に崩れていたこと。。などなど発見する。
一度発見すれば解決は早い。でも盲点に気づかず続けていると、長いこと苦しむことになる。まぁそれが絵を描くことの楽しみでもありひとつのアドベンチャーみたいなもの。

午後はモデルを描く。ローマペーパーに命を吹き込む作業。
絵はモデルに近づいたり離れたり...なかなか簡単にはいかない
身体が細すぎた1週間前 あんまり進んでない。。

そしてこの集中力を使うひととき。ある意味充実感とも言えるしメディテーションにもなる。街に一つこういうお絵かきサロンみたいなものがあれば、人々の精神面も充実するのではないだろうか?感覚的にはジムに通うのと似ている。
自画自賛という言葉は絵をかく身としてはよくできた熟語だが、本当にうまく描けた時の絵は眺めているだけでも心が和むものだ。それも苦労して仕上げたものほど。

絵は才能じゃない。理屈がわかればある程度は描ける。あとは絵心が最後にくる。
絵心がないからといって全く絵を描かない人生を送るのはとても勿体無い気がする。
運動神経ないからジムに行かないとかあんまり聞かないでしょう?(そんな人もいるかもしれないが)物事なんでも鍛錬なり。

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